2009年9月21日(月)
彫刻家の藤堂良門さんと、ケルン郊外にある ブラザークラウス野外礼拝堂(Bruder Klaus Kapelle)に行ってきました。スイス出身の建築家ピーター・ズントー(Peter Zumthor)(ドイツ語読みだと「ペーター・ツムトア」)によるこの礼拝堂は、そのデザイン、建築方法、建設に地元住民も関わったことなどで話題の作品。藤堂さんはすでに何度かここを訪れているそうで、「是非行くべき」とのこと。車で連れてってもらいました。
デュッセルドルフからアウトバーンで1時間半くらい。南西の方向に進みます。ナビがあるのに迷いながらも到着。
礼拝堂用の駐車場がありました。僕らの他に車は1台のみ。意外と人が少ない。トイレもありました。ちなみにこの”TOI TOI”の簡易トイレはドイツでよく見ます。
日本でいうと「あぜみち」。畑のなかを歩いていきます。駐車場が遠いというのも設計の一部なのかな。歩いていくというのにも意味あるのかな。
遠くに見えきた!グレーのコンクリートの、四角いの。が、しかし道は真っ直ぐではありません。左にまがります。
道端にはアザミ。
まだ咲いているものも。もうしばらく歩いたような気がするけど、礼拝堂は近くなる気がしません。見えてるのに。
独: ZUR KAPELLE
英: TO THE CHAPEL右に左に曲がりながら進みます。何もないからと言って、道はまっすぐではない。
やっと正面に到着!この畑のただ中にこのシャープな形、しかもコンクリート色。存在感が強烈です。
この礼拝堂の建築方法に驚きました。まず木材をすきまなくテント型に組み、室内の壁兼天井とします。その木材の上から50センチずつ、コンクリートを流し込んだのですが、この作業には住民も参加しながら1年ほどの時間が費やされました。そしてなんと、最後にその木材をコンクリートの壁から剥がすために炭焼きにしました。最後に焼いちゃうってところ、どうやったら思いつくんだろう。
壁の黒い点は、明かり取りの穴。ガラス玉が埋め込まれてます。プラネタリウムみたいなのかな。さて中に入ってみようとドアに手をかけたものの、開きません。ドアの横には小さなプレートがあり、月曜は休みとのこと!今日は月曜日!礼拝堂に休みがあるとは。みんな月曜日だってお祈りはしたいんじゃないのか。ということで中は見られませんでした。またもう一度ここに来なさい、という思し召し、ということにします。
明かり取りの穴から中を見てみたけど、よく見えない。中に入られないからぐるぐると周り何回もめぐりました。
でもものすごく残念な悲しい気持ちにはなりませんでした。この景色のせいか。また来ればいい。そこにちょうど近所の人が犬の散歩に来てました。「どこから来たの?」と尋ねられたので「日本から」と答えると、今日が月曜であることに心底同情してくれて、この近くにあるバート・ミュンスター・アイフェル(Bad Münstereifel)という街に行くことを勧めてくれました。そこは中世の姿がそのまま残ってて、美し教会があるから、と。「ここから2キロくらいだから歩いていくといいよ」と向こうの方を指さしました。「その道を真っ直ぐ東に行って、大きな交差点にでたら右に曲がるとすぐだよ」。僕らはとにかくその街に行ってみることにしました。すでにちょっと歩いたし、散歩はもういいか、ということで車で行くことにして駐車場へ戻ります。
予定外の中世の街も気になるけど、やはり月曜日なのが、あーあ。何度も振り返っちゃいます。
駐車場も余計に遠く感じます。
もう秋の気配。まあいいや、また来ます。
*******************************ところでその バート・ミュンスター・アイフェルですが、車で15分ほどかかりました。あの距離はドイツ人にとって散歩なのか。歩いて行かなくて良かった・・・
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Comments (4)
検索して画像を見て驚きました。
シンプルながら凄い(=素晴らしい)礼拝堂ですね。
ココには是非行ってみたいし、行く価値がありますね。
モダンで簡素な中に、人の手のぬくもりが感じられて素晴らしい。
ボクも覚えておいて機会があれば是非行きたいです。
教えて頂いてありがとうございました。
是非、いらっしゃってください。電車で行くにしても、最寄りの駅からタクシーに乗らなきゃですが、価値アリです。季節が違うと、周りの畑の緑が美しいそうですよ。
内部気になります。
私は長らく西の方に行ってないので、リフレッシュで廻ってみたいです。
車乗れるといいのですが、ペパーなので残念です。
僕にとっては東の方が未知の国。ちらーっとしか行った事ないのでエキゾティックです。