ポール・スミス トークイベント|Paul Smithの”見せ方”

2010/04/13 // Posted in 1. 日記  

2010年4月10日。大濠公園能楽堂で行われたPaul Smithトークイベントに行ってきました。「トークイベント」ってなんだろうと思いながらもミーハーな気持ちのみからチケットをゲット。

お話のテーマもタイトルも知らないまま赴いたこのイベントですが、実は内容よりもSmithさんがどんな英語でしゃべるのかが気になってました。まあきっと彼の美意識とかデザイン哲学みたいなことが披露されるんだろうけど、それがどんなブリティッシュな音になってるかなあと、言葉の方に興味がありました。英国英語に詳しいわけではないんだけど、こんなに有名なのに音声は聞いた事ないから聞いてみたいなあと。

で、英語的に覚えてること

・”Monday, Tuesday…” の “day” が「ディー」っぽい音。これはノッティンガム出身だから?
・僕の想像する典型的ブリティッシュ単語 “quite, lovely, fabulous”  が出てこなかった。
てか僕が挙げた3つは話し言葉だから今回はあまり聞かなかったのかも。(自信なし)
・「酒」= “sake”  はやはり「サキー」と発音。
・”tomato” は「トメイトウ/トメイロウ」ではなく「トマートウ」

それよりもですね、やはり話の内容に惹きこまれたんです(失礼)。信条を抽象的な言葉で語るのかなあくらいの期待しかしてなかったんですが、具体的な話でわかりやすく、そしてプレゼンの仕方も上手だなあと感心したのです。

内容で覚えてること(本人の言い回しは忘れちゃったのて僕の解釈フィルターごしに)

・ 自分が本当にやりいことをやるためには、別のしたくないことをやる必要がある場合もある。
→彼の場合は、月曜日から木曜日までは別の仕事をして金曜日と土曜日だけ開店するブティックから店を始めたそうな。
週に2日しかオープンしない店だったけど、その代わり一切妥協はしなかった。
・ 本業の専門性を高めることはもちろん必要だけど、その周辺で必要な対人能力、宣伝スキルなどがないと成功しない。
その他個性(”individuality” と言ってた。”originality” とは言ってなかった)など他にもいろんな要素が必要。つまり総合力が重要。
・同じ商品でも見せ方によって見え方が違う。売るためには工夫が大事。
・インスピレーションはどこにでも転がっている。
→園芸店の花のタネのパッケージをみて、これをシャツにしようと思って、写真の花柄プリントを思いついたりなどなど。

ね、なんかビジネス書の目次みたいでしょ?こういうことをファッションデザイナーの口から聞くって意外でした。で、やはりこういうことを思いついて人に伝える位の人だからプレゼンテーションも素晴らしかったです。スライドショー(たぶんKeynote)を使っての進行だったんだけど、

・写真多用。

・色でメリハリ。
・文は短く、キーワードは繰り返して。

などなど、はー、なるほどね、と。感心することしきりでした。芸術的美的センスとともにこの “営業力” があるからこんなに有名になれたのかなあと思いました。たしかにね。CHANELやLOUIS VUITTON のように昔からある高級ブランドではないのに世界中に店舗があって、しかもPaul Smithの店って特に路面店はショップごとにちらっと個性があって面白い。この成功はこういうことだったのね、と裏側をちょっと見せてもらった気分でした。福岡に来ることもそんなにないだろうから、本当に良いチャンスだったなあ。

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