バーゼル第2日目。
今回お世話になったのは、僕が日本にいたときのドイツ語の先生(Kさん)宅。
彼女は今、旦那と1歳の子供と住んでいます。
24日の夕食のみ、同じくバーゼルに住んでるKさんの両親のところによばれました。
Kさんの両親、Kさん家族、お母さんの友達(スイス人)、僕の7人でお食事。
その両親宅はアパートなんだけど、築150年位らしくて、かなりしっかりした、
建物でした。で、天井が高い高い。3mはあったと思います。これぞヨーロッパの家
って思いました。
僕らが到着するとすでにテーブルはセッティング済み。クリスマスツリーも
本物のもみの木です。持ってきたプレゼントは木の下に置きます。
しばらくして、お母さんが小皿をもって台所から登場。
白いせんべいのようなものが載ってます。
そのせんべい、ドイツ語では”Brot”(「パン」という意味)
と呼ばれてるらしいんだけど、どうみてもせんべい。
クリスマスの食事前にお願い事をするためのものなんだそうです。
・二人ずつペアになる。
・僕の持ってるせんべいを相手がちょっとちぎる。
・相手の来年のことに関するお願いを僕が言う。
(「健康でありますように」、など)。
・お願いが終わると、相手はそのちぎったせんべいを食べてよい。
・今度は僕が相手のせんべいをちぎる・・・
これをすべての人とやります。
Kさんいわく、これはカトリックの習慣らしいです。
スイス特有の習慣ってわけでもないみたいです。
ちなみにKさんのお父さんはチェコ、お母さんはポーランドの出身で、
一家はKさんが小さいときにスイスに引っ越してきたそうです。
で、そのお願いがわりとみんな長い。一言じゃないんです。
Kさんが僕にしてくれたお願いは、たとえば
「これからももっとドイツに慣れてね。その調子でドイツ語がんばってね。
そしてうまく大学に入れるといいわね。来年もラッキーでありますように。
また健康でもありますように。また今度も遊びに来てね。」
ってかんじ。
僕はその「せんべいでお願い」のことを説明された直後に、
これはなんか台詞を用意しなきゃと思って
「来年もどうぞよいお年を」くらいの台詞をドイツ語で思いついてたんですけど、
Kさんがまず最初に、そんなに長くお願いしてくれたもんで、
僕はあせって
「あなたとあなたの子供の関係が健康でありますように、
来年が健康でありますように、仕事がうまくいきますように、
仕事(イタリア語の教師)とあなたの関係が健康でもありますように」
とか言っちゃいました。なんとなく雰囲気は出せたとは思うけど、変。
自分で言っておきながら「~との関係が健康」って言い回しが頭から離れませんでした。
でもその言い回しを練り直すまもなく、次々とせんべいをちぎらなきゃだったんで、
それ以後すべての人に「健康な関係」を祈ってまわりました。
そんだけ何回も変なドイツ語を言ってると誰か一人くらい笑うかなと思ったけど、
誰も笑ってくれませんでした。外国人に寛容なのはとてもうれしかったけど・・・
03/12/24 (水) クリスマス
2003/12/27 // Posted in 1. 日記
This entry was posted on 2003/12/27 at 10:45 and is filed under 1. 日記. You can follow any responses to this entry through the RSS 2.0 feed. You can leave a response, or trackback from your own site.