2009年5月3日(上海2日目)
ガイドブックに載っていた南京東路の「桃源郷」でマッサージ。(足、60分)
98元(約1500円)もしたけど、日本でやってもらうよりはコストパフォーマンスいいはず、と自分を納得させた。クレジットカードで支払い。
ところで僕は財布とカード入れの二つを持ち歩いている。財布には現金を、カード入れにはクレジットカード、キャッシュカード、免許証などをしまっている。 大学生のときに財布にすべてのものを入れていて、財布をなくし、非常に困った目にあったことがあるので、それ以来、分けて持つようにしてるのだ。最近財布を新調したのを機に、財布やカード入れはジーンズのポケットに入れずにリュックに入れるようにしだしたんだけど(財布も型崩れしない)、リュックをいちいち開けるのが、これがなかなかめんどくさい。そして毎回毎回ちゃんとリュックにしまったか指差し確認しないと心配だ。「指差し確認しないと心配だ」と念じた時点で安心し、実際に確認しそこなう可能性もある。(僕は人の名前を、特に二回目に尋ねるときなどは、尋ねたことに安心しきって肝心の名前を覚えてないことがよくある。ちょうどそんなかんじ)でも財布 の型崩れが気になるので、多少の不便もしょうがないか、と思っていた。
![「万歳」その2|上海旅行 DSC_0830mini](http://www.27000x8j.sakura.ne.jp/wp-content/uploads/fromlivedoor/imgs/d/a/daf01865.jpg?480318)
夕食はホテルの近くの一茶一坐というカフェで。カニと豆腐の鍋物のようなものを注文する。ご飯がジャスミンライスでうまい。もともとは台湾発祥の中国茶カフェだそうだが、上海の街中でも結 構見かけたチェーン店。無料で無線インターネットができるときいてやってきたんだけど、結局やり方がわからずに食事のみ。クレジットカードで払おうか現金 で払おうか迷うが、現金で払うことにする。ここでなんかちょっと「やなかんじ」を感じた。でもその「やなかんじ」には気が付かないことにしてホテルの部屋 にもどる。
部屋に入って、「やなかんじ」と対峙。やはりカード入れがない。財布の近くにあってもよさそうなカード入れがないのだ。リュックの中身を全部だしてみたけどない。ポケットにもない。一昨年北京で一眼レフをなくしたことがあったが、「中国」「マッサージ」と今回のシチュエーションと似てる。中国ではマッサージ屋に行くな、ということか。
幸い桃源郷は日本語が通じる店だ。しかし早速電話してみたけど繋がらない。きっと話し中なのだろうけど、この受話器から聞こえてくる信号音が「話し中」かどうかの 確信がなくて困る。段々と「めんどうなことになったかも」と思いながらロビー階に降り、コンシェルジュに助けを求めた。事情を説明し電話をかけてもらった が、やはり話中なんだそうだ。10秒おきくらいに電話をかけてみるもずっと話し中。番号案内で確かめてもらったけど、ガイドブックの番号は間違ってなかったのできっとだれかが長電話しているのだろう。
「ここからだとタクシーで20分、22元か23元くらいで着きますので直接行ってみたらどうですか?」
とコンシェルジュが提案してくれた。やはりそうか、また戻るのか。でも無かったらどうしよう、無駄足だったらもったいないとも不安だったが、いやカード入れが無いほうが不安、明日までは待たないほうがいいね、などとわけわからないことを考え出すくらいに、このときは当惑していた。
![「万歳」その2|上海旅行 DSC_0829mini](http://www.27000x8j.sakura.ne.jp/wp-content/uploads/fromlivedoor/imgs/3/c/3c4305bf.jpg?480318)
すぐにタクシーに乗って南京東路へ。料金は本当に22.5元だった。
歩行者天国をダッシュして「桃源郷」へ入った。日本語で一気に説明したがそこにはカード入れはない、とのこと。僕の支払いを担当した女の子の顔なんて覚えてないし、ここでこうやってカード入れをあけて、など精一杯覚えてることを説明したけど、ない、のだそうだ。
困った困った。カードは止めたらいいにしても、そしたらホテル代が払えないなあ、とか日本円も持ってるけど、足りないかも、とか免許証なくしたら公安に行かなきゃなのかなあ、公安は日本語も英語も通じないだろうなあなどと想像して恐ろしくなった。
![「万歳」その2|上海旅行 DSC_0041-1mini](http://www.27000x8j.sakura.ne.jp/wp-content/uploads/fromlivedoor/imgs/f/a/fae0bf98.jpg?480318)
ここで思い出した。夕方、夕食のためにカフェに入る直前のことだ。
ホテルの最寄り駅である延長路駅で地下鉄を降りた。身動き取れないくらいに混雑してたから気分が悪くなったのか、電車が駅についてドアが開くのと同時にホームに飛び出して勢いよく嘔吐しちゃった女の子がいた。あららーと思ったものの僕は雑巾とかタオルとかは持っていなかったので、そのまま通り過ぎてエスカレーターに乗った。でもエスカレーターが改札階に着いたところで、僕は新品のミネラルウォーターをリュックに持っていたことを思い出した。ホテルの部屋に置いてあった、無料のやつだ。カバンをごそごそ探りながら階段を降り、
「フーシュイマ?(水、飲みますか?)」
とボトルを渡すと
「謝謝」
と受け取ってくれた。
自分で言うのもなんだけどすっごくいいことした気がした。
これだ。水を出すときに落としたのだ。水のボトル、けっこうリュックの奥のほうにあったもんな。でもということはどこかの店などではなく駅の階段で落としたということだ。戻ってくる可能性はないだろうなあ。カードは使われても保険でなんとかなるだろうけど、手続きとかややこしいだろうなあ。盗難届けとか中国にもあるのか。いや紛失届け?
いくらなんでも駅では日本語も英語も通じないだろうので、「桃源郷」の女の子に説明して、「カード入れをなくした。茶色の革。免許証、クレジットカードが入っている。届いてない?」という趣旨のことを中国語で書いてもらった。この紙を駅で見せようと思う。
精一杯お礼をいい、急いで店を出た。なるべく近くからタクシーに乗り、延長路駅まで急いでもらった。このとき21:30くらい。中国の地下鉄の終電は早いときいていたので、駅が閉まってしまうのが心配だったのだ。
![「万歳」その2|上海旅行 DSC_0046-1mini](http://www.27000x8j.sakura.ne.jp/wp-content/uploads/fromlivedoor/imgs/e/f/ef2fcdac.jpg?480318)
延長路駅についたのは21:50分くらい